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国際ビジネス復活への蠢き

まだまだ海外との往来が自由にならない状態が続いています。先行する形で日本とベトナムやタイなどで国際線の運航が再開されつつありますが、航空会社の定期便復活までには至っていません。せいぜい週一便だけの往復とか、ベトナム発成田行きの片道便だけといった感じです。またビザ取得での駐在員赴任などビジネスや専門家派遣に限定されていて、PCR検査での陰性証明書を要件にするだけでなく、到着客にも空港検疫でPCR検査を義務化してかつ2週間の隔離措置が条件になっています。また隔離のために指定されたホテルも一泊50ドルから220ドルと結構外国人用に個人負担で14日間続くため高額の滞在費が必要です。また航空便が限定であるために航空券代は非常に高いとのことです。当然観光での渡航は事実上不可能ですし、とても一般の短期のビジネス出張は隔離措置が続く間はできません。

一方タイでは隔離措置の期間が5日間になるというようなことも聞こえてきますので、今後徐々に条件緩和が進んでくるとは思いますが、国際間のビジネス交流が本格的になっていくためには、短期出張が自由にできるようになる往来が絶対条件であり、その意味では国際ビジネスの復活にはまだまだ道が遠いと思われます。

ZOOMによるリモートビジネスコミュニケーションの活性化

コロナの問題が深刻化した今年の春ごろから、在宅勤務が一気に広がりリモートワークの環境が整備されてきました。感染リスクの点から人と人による直接コミュニケーションを通じて行う仕事の進め方が見直しをされました。営業のあり方や人材育成、経営管理などオンライン化を前提としたプロセスに変革できない仕事は自粛に追い込まれました。

私たちはあらゆる知恵を絞り、何とか仕事やコミュニケーションをリモートでこなしていくためにZOOM等を始めとするビデオ会議システムを活用したり、YouTubeなど動画配信やWEBマーケティングの強化を通じて取り組んできました。

日常業務管理のIT化推進によるオンライン対応だけでなく、研修もオンライン化に舵を切り、ビジネス商談もWEBマーケティングの導線からリモート商談の努力がなされてきたのですが、どれもこれも試行錯誤的なレベルに留まっているように思われます。

結局、やはり全てがオンラインで自己完結できるとは思えないのです。最後は人と人との関係が社会の基盤であるので、直接会ったことのない人、会社とWEBコミュニケーションやオンライン商談だけでビジネス関係を構築することは非常に厳しいと思わざるを得ません。

いわゆる一般の出会い系のパートナー紹介サイトは、今まではサイトに登録した人のプロフィールや写真を見て会いたいとの申込みを仲介するビジネスモデルですが、最近の新しいサイトでは、AIが判定したベストの相性と思われる人同士をマッチングさせるサービスで、その人とは紹介した限りは一度は会わなければならないというものがあるようです。自分自身の一方的な印象ではなくAIが選んだベスト相性ということなので、結構カップルになる確率が高いとか、いないとか・・・。

でも大事なことは、オンライン化がいかに進もうとも、やはり最後は人と人の直接コミュニケーションによる相互信頼関係が構築できないとカップルにもならないし、ビジネスパートナーとして取引に至ることはないと思うのです。いかに求めていた素晴らしい商品で価格もサービスも他社に比べて競争力があるものであったとしても、ネットショッピングでクリックして後日後悔することも多いはずです。WEBやオンラインを通じた情報に胡散臭いものがあふれています。ましてBtoBのビジネスで取引を行うためには、会社と会社の信頼関係がなくては成立しません。

そこでZOOMを使った商談やコミュニケーションはその手段として有効であることには違いありませんが、その画面を通じてどこまで信頼関係が築けるかどうかは大変難しいところです。昨今では、商談を進めるときにまずいきなり企業を訪問するアポを取ること自体も断られることが多くなっていました。それは企業側が求める情報のほとんどがネット上にあるからで、それだけに企業が求める情報をタイムリーに提供するWEBマーケティングの実践は非常に重要です。

最近では最初のアポイントをメールとウェブからZOOM面談を通じて提案を行うことが一般的になりつつあります。特にコロナ禍が深刻になるにつれ、社員の出勤も在宅に切替えていく中で、企業間のビジネス提案のために営業社員の訪問をアポを取ること自体非常識になってしまいました。したがって今まで試行錯誤的に行っていたZOOMをビジネスの有効的なツールとして積極的に活用することにより、リモート時代のビジネスコミュニケーションツールとして戦略的に活用できるかどうかが問われるようになってきました。

展示会や商談会におけるリモート対応の方向性

9月から東京ビッグサイトやインテックス大阪で大規模の展示会が復活し始めました。ただ、まだまだ本年中に予定されていた展示会の多くは中止となっています。スポーツ観戦や演劇などの観客制限もだんだんと緩和されてきており、GoToトラベルキャンペーンでの予約も一気に伸びている様子から見て、感染状況が再度拡大する可能性のある冬までの間、つまりこの3か月ほどは結構人の動きと経済活性化に再始動が顕著になってくると予想してます。

海外、特に東南アジア各国においても、おそらく規制緩和が進み、航空便の増便の可能性が出てくるとともに、海外での展示会や商談会などの機会も増えてくるのではないかと思われます。つまり、今は世の中の規制緩和の動きを日々注視しておく必要があり、他社の動きに遅れることなく先手を打つ段階に入ってきたような気がします。

先週行われましたインテックス大阪での展示会では直前のブースのドタキャン企業が散見されましたし、出展はしていてもほとんど事前準備していない貧素なレイアウトで逆にイメージダウンしていた企業が多かったように思います。展示会や商談会はこれからコロナ後のビジネスチャンスを先につかむ絶好の機会です。今こそ世の中がどう日々動いているのかアンテナの感度が問われているのです。

ただはっきりと言えるのは、いかにリモート対応が求められていても、最終のビジネス成約にはリモートよりもリアルのコミュニケーションが各段に有利であるということです。つまりリアルができないから仕方なしに「でもしかオンライン」対応では相手に見透かされます。あくまでリアルでの市場や顧客とのコミュニケーションをビジネスの中核に置きつつ、コロナで展示会に出展を見合わせるとか出張を控えるために、代替え手段としてZOOMをやるという姿勢ではなく、常にリアル、オンラインのデュアル戦略で相手に合わせて柔軟に対応することが求められるので、ZOOMそのものももっとやり方なり場の設定を充実させていくことが必要です。

タイのコスメ&ビューティ業界とのZOOM商談会で感じたこと

今週、タイの中小企業支援事業を展開されておられるMIKA JAPANさんがタイの中小企業振興庁と共同で開催された「タイのコスメ&ビューティ企業と日本企業とのZOOMマッチング商談会に参加させていただきました。

私は輸入業者の立場ではないので、タイの中小企業が日本市場に輸出展開するためのアドバイスを中心に支援参加させていただきました。タイ側で約45社が参加し、日本側約20社とZOOMのブレイクアウトルームでの個別マッチング面談を一日かけて行いました。私自身は11社の方と面談させていただく機会を得まして、海外企業のインバウンド支援分野でいろいろと勉強させていただくことができました。

当然、すぐにタイ企業と日本企業がビジネス成約に至るわけではありませんが、工夫をしながらリモート商談を繰り返し行うことにより、お互い相手の市場や企業の考え方について交流することで、リアル商談に劣らないビジネス関係構築の可能性を強く感じました。

11社の中にはよく日本市場を勉強しているところも多くあり、日本のコスメ市場に参入するための切り口として、普通のオーガニック素材だけではインパクトが弱く、消費者の悩みはスキンケアもさることながら、男女を問わず薄毛に悩んでいる人が多く、そのためのヘアケア商品は大手の化粧品メーカーはそう力を入れていないと見ていて、そこに何とか提案して日本企業と商談を成約したいと考えている企業が何社がありました。

先週のインテックス大阪での国際化粧品展を視察したときも感じたのですが、化粧品業界は非常に難しい反面、ターゲットマーケティングをきっちり戦略を立ててやれば、小粒でもビジネスチャンスが大きいと直感したのです。

今後はリアルとオンラインをうまく組み合わせた価値提供でビジネスチャンスを広げるお役立ちを提供したいと思います。