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ベトナムと日本の差は確実に縮まっている

4月に引き続きベトナムに2週間の予定で出張中です。ホーチミンへはほぼ一年ぶりとなります。今回はベトナムが大きく変貌している象徴の一つで、東南アジアで一番高層ビルとして昨年8月にオープンしたLANDMARK81を見ることができました。

日本で一番高い阿倍野ハルカスは60階建てで高さが300Mですが、このLANDMARK81は、名の通り80階建てで高さは397Mあります。日本より高く、その高層ビルの周辺にも50階前後の構想アパートが林立しており、日々発展しているベトナムの最先端の姿を感じるには絶好の場所だと思いました。

ベトナムの最先端の姿はもう日本と遜色がない

日本から出張する旅にベトナムが大きく変化している様子を身近に感じることが多くなってきました。町の姿が毎回変わっているのです。2010年から4年ほどベトナムで住んでいたころと比べると、最近の発展スピードは確実に加速しています。

2010年に赴任したとき、ベトナムは所得水準でも、町のインフラ整備状況を見ても、まだまだこれからの国だと感じたものでした。街灯の整備もあまりされておらず、町全体が暗い感じというのが最初の実感でした。正直日本と比べると20年どころか、30年以上は遅れているという様子でした。当時、出張でハノイからホーチミンに行ったときの印象として、ハノイより遥かに商業都市として発展しており、町のネオンサインがやけに明るく、日本人が住むんだったら断然南部だなと思っていました。今でもそうですがホーチミンの方が全体的に明るく、ハノイと比べて活発さの質が違っていました。やはり経済の最先端はホーチミンが走っているという印象は、今も変わっていないように改めて感じました。

そのホーチミンにおいても、ダントツの先端を走っている象徴がLANDMARK81です。この高層ビルはベトナムで最大手のデベロッパーで、今やあらゆる成長分野に進出しているヴィングループが手がけたビルです。このLANDMARK81のビルだけでなく、その周辺に高層アパートやスーパーマーケット、学校から病院まで街の機能を一手に開発し、未来都市そのものを出現させたともいえるぐらいです。

このLANDMARK81を実際に見て、まず感じたのは「すごい」の一言でした。このスピード感とダイナミズムには日本企業にはついていけません。正直、ベトナムが日本に追いついてきた、というよりも少なくともこのビルとその周辺の世界においては、むしろほとんど同じといっても変わらないように思えます。30年遅れが5年遅れといったレベルではなく、見方によってはすでに日本を凌駕していると思ってもよいぐらいの発展スピードです。

このLANDMARK81に入っているVINCOM CENTERというショッピングモールには、当然映画館もあり、ブランドショップがひしめいています。しかもハノイと同様モールにはスケートリンクが常設されており、わずか1000円ほどで滑れるため、多くの若者がスケートを普通に楽しんでいる姿を見る限りにおいては、以前と比べると全くの別世界にいる感がしますし、何ら日本の若者の姿と違和感を感じることは全くないということに改めて驚きを覚えます。

でも、LANDMARK81の展望台に上るためのエレベーターに乗るためには、なんと!4000円も取られるのです。あまりにも高いので今回はパスしました。

もちろんベトナムでは、最先端を走っているホーチミンだけを見て、全体を判断するわけにはいきません。LANDMARK81のような世界もベトナムの発展実態の一つであると同時に、以前と全く違っていないあふれるバイクの洪水、年々ひどくなく交通渋滞、そして貧しくとも懸命に生きている地方の農民の姿、これらもベトナムの真実の姿を現しています。

最先端の姿だけがベトナムではありませんが、富裕層と貧困層の格差がますまず拡大している実感もこれまた正しい姿であろうかと思います。矛盾をかかえらながらも、右に左に大きく揺り続けながら発展しいくベトナムの姿から目を離せません。特に、米中の貿易戦争がベトナムにどういう影響を及ぼすかの関心は日々高くなってきています