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事業紹介プロフィールの3つの留意点

皆さんの事業を紹介し集客につなげるために展示会や商談会に参加して、パンフレットやWEBページを制作することが多いと思います。ただ、製品カタログのような冊子を作って商談するのではなく、短時間で相手に理解してもらい、実際にアポイントにつなげる可能性を高めるために、裏表2ページか二つ折りの簡潔な内容で凝縮して用意するのではないでしょうか。

商談会ではパンフレットで説明するだけで十分ですが、展示会出展では来場者の足が止まるようなポスターを別途作成する必要があります。内容としてはパンフレットそのものをA2かA1のポスターサイズに拡大する方法と、ブースの大きさに合わせて別のポスターを用意する場合があると思います。

パンフレットやポスターを作成するにあたって、より効果的な内容にするための留意点をあげてみます。

①商談したいターゲット顧客を明確に

皆さんの事業でのターゲット市場や顧客は明確でしょうか。その顧客が解決したいお困りごとは何でしょうか。そしてその問題をどのように皆さんの商品サービスで解決できるのかを簡潔に説明することが必要です。

企業によっては複数事業を異なる市場・顧客向けに行っているところもあります。多角化事業自体は全く問題ないのですが、多角化するほど顧客の姿が見えてこなくなってくるものです。

②顧客価値をより明確に

どうしても供給者視点で売りたい商品を羅列しているだけのパンフレットやチラシを多く見かけます。だいたい売りたいものをできる限り詰め込んだだけの内容で小さい文字で情報量過多の傾向があります。

アピールするポイントも商品を作る製造設備の優位性であったり、品質の高さや価格対応、納期対応といった情報提供に留まっています。お客様視点での「顧客価値」、つまり顧客にとって購入することによる得られる具体的価値の説明がほとんどわからない状態では、顧客が足を止めて話を聞いてみようという動機が働きません。

顧客は商品の代金として払っているのではなく、顧客が得られる便益、つまり顧客価値の対価として代金を支払っていることが事業の原点であることを認識するべきだと思うのです。

QCDで競争優位性がいくらあるといっても、それはあくまで供給者としての論理です。その優位性がどう顧客にとっての価値につながっているかを常に問い直す姿勢を求めたいものです。

③選ばれる理由を明確に

ターゲット顧客にとっての顧客価値が重要です。しかしそれを訴求するだけで顧客は皆さんの商品を買ってくれるわけではありません。絞り込んだ市場・顧客の困りごとを解決する価値を提供する競合は皆さん以外に国内外にたくさんいます。その競争に勝ち抜いて顧客から選ばれないと商品は売れません。

競争優位性が顧客から評価されて初めて皆さんから買うのです。品質に課題があるお客様は品質に優位性があるところから優先して購入するでしょうし、品質のグレードを下げても原価低減しないと自社の商品の優位性を実現できないというお客様にとっては、価格が最優先事項となります。あるいは対応柔軟性で市場の増減変化に対応してくれたり、短納期でキャッシュフローの回転に貢献してくれるサプライヤーを求めているお客様は納期対応が最も重要と考えます。

つまり「選ばれる理由」を示していないプロフィールには誰も関心をもたないと理解するべきです。

独自性を示すポジショニングがパッと見てわかる

3つの明確にすべき留意点で十分ではありません。展示会、商談会、WEBなどを通じて訴求するにあたって、顧客はパンフレットやポスターからほぼ3秒という短時間で足を止めて話を聞きたいか、クリックで離脱するか別のリンクボタンから探求するか決めると言われています。

ということは3つの明確点に留意するだけでなく、ヘッダー部分に込められたキャッチコピー、つまりスローガンと画像のインパクトが最も重要であると理解しています。

キャッチコピーでいかに提供する価値をうまく一目で伝えることができるかどうかで、独自性を示すポジショニングが明確になり、すなわち顧客が選ぶ根拠となると思うのです。

「キャッチコピー」「提供商品・サービス」「顧客価値」「選ばれる理由」をいかに訴求力あるパンフレットをデザインするかで顧客の関心につながると理解することが重要です。