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本格専門で尖がることが生き残る条件

最近新たなスタイルの飲食店が広がっています。地下鉄新大阪駅のエキマルシェやヨドバシLINKS、そして先週からウメ地下の泉の広場の大改装によって、目新しい特徴ある様々な飲食店がオープンしています。それらは大手の飲食チェーンによる新店舗ではなく、地域の特徴ある専門店が集積しているコンプレックスによる一つの街づくりといった作りで、多くの来客で賑わっています。

新たなトレンドとして、厳しい飲食業界を生き抜いていくための特徴ある戦略が見て取れます。

尖がることで際立つ「小が大を超える」マーケティング

写真はウメ地下の泉の広場周辺が改装されて新たにオープンした定食屋さんの一つです。「豚汁定食専門店!」すごいネーミングですね。一般にお昼の定食というイメージの常識を打ち破る専門特化したレストランです。もちろん豚汁は定食のメニューの一つとして違和感はありませんが、「豚汁専門!」と徹底的に尖がることで、ものすごくこだわりを感じる特徴を全面的に打ち出すことに成功しています。味はまだ食べたことがないのでわかりませんが、何となく今度立ち寄って食べてみたいという思いにさせられます。

この「豚汁定食専門店」だけでなく、新大阪駅構内のエキマルシェにしても、ヨドバシLINKSも、ウメ地下にしても、最近飲食店の出店入れ替わりが非常に激しくなってくる中で、非常に特徴のあるいわる「尖がった」レストランや飲み屋さんが増えています。

写真の「京の串揚げ祇園囃子」っていうのも、いかにも食べてみたいと思わせる名前です。

他にも、ヨドバシLINKSに台湾のお茶専門店があって、そこはもちろん「タピオカティー」を出しているわけですが、普通のタピオカティーは最早ブームは終わりつつあると感じます。何せロッテリアでも出していますし、王将の餃子ででも注文できるわけですから、並んで飲みたいとは思わない上に、そう店によって美味しさを差別化できるものではないためです。しかし、ヨドバシLINKSに出店したこのタピオカドリング店のキャッチフレーズは、「本格!高級台湾茶専門店」なのです。路面店なので勝負を賭けているとは思いますが、先行しているゴンチャと差別化を図るために、「本格専門店」で訴求しているのです。

勝負の行方はどうなるかわかりませんが、これら後発であまりブランドネームが高くないところが勝負して勝つには、専門領域に特化するというのが鉄則です。まさしく「小が大に勝つマーケティング」です。

新大阪のエキマルシェも、LINKSもウメ地下もすごいのは、個々の店舗の特徴よりも、そういった尖がった個店が集積した街づくりを企画したプロデューサーの先見性です。これから生き残る店は尖がった特徴のあるところで、その魅力が集客するというトレンドの読みがすごいと感じます。

改装する前に泉の広場は、靴屋もあり、携帯電話ショップもあり、マッサージ屋や、100均も、ドラッグストアから喫茶店、宝くじ売り場まで、それこそごちゃごちゃした感じて、統一性のない普通の地下街でした。人が待ち合わせするにもあまり魅力的ではありません。そういった店を立ち退かせて、そう有名でないけれども特徴のある小規模の食べ物屋だけを集積させたことで、街そのものの姿を一変させたのです。

企業を支援するコンサルタントとしても勉強になる

私の専門領域ではありませんが、コンサルタントには地方のさびれた商店街活性化を支援しておられる方もおられます。まあ集客イベントを仕掛けたりすることはあるようですが、根本的にシャッター商店街をどうやって立ち直らせるかというコンサルティング視点には、究極的にはそこで買い物をしたくなる、食べたくなる、経験を楽しみたくなるといった個店の魅力あるコンセプトがなければ、ほぼ失敗すると思います。

祭りをやったり、タレントを呼んでお金をかけてイベントを何度やろうとも、一時的な取組みではどうしようもありません。だいたいは市役所や商店街組合などが知恵を絞ってやっているのでしょうが、やはり根本的に顧客が来たくなるような街づくり戦略と個店の魅力がどうしても必要です。そのキーワードは「尖がる」ことです。

どのような事業を行うときにも、基本戦略としてマーケットをセグメントし、そのセグメントから狙うターゲットを絞り、そのターゲットでオンリーワンになるポジションを確立する土俵を自ら作り訴求することが最も効果的です。「競合相手を無力化する自分の土俵」は一体何なのか、どこなのかを徹底して考えることで、事業に成功する確率は各段に上がります。

私自身の本業であるコンサルティングでも同じです。世の中には山ほどコンサルタントはいます。それでも自分自身のお役立ちが絶対的に一番となる事業領域が誰しもあるはずです。「本格専門コンサルティング」の価値を感じてもらえる領域とは何か!? 改めて「尖がる」ことの重要性を感じています。

弊社リープブリッジVJパートナーは、「本格!ベトナム支援専門特化の事業パートナー」として、本業の成長発展と海外展開をシームレスに成功に導きます!